2007年 6月24日(日) 小仙丈ヶ岳(2855m) 【北沢峠より大滝ノ頭】

天候:曇りのち雨
北沢峠(7:05) ⇒ 大滝ノ頭(8:45〜8:55) ⇒ △小仙丈ヶ岳(10:05〜10:30) ⇒
撤退(10:55) ⇒ △小仙丈ヶ岳(11:20) ⇒ 大滝ノ頭(12:15) ⇒ 北沢峠(13:25)

■南アルプスの女王・仙丈岳〜無念の撤退〜■


▲仙流荘前のバス乗り場。6時の始発バスで一気に標高
2030mまで登り詰めます。
 かねてから計画していた南アルプスの仙丈ヶ岳
へ「なんちゃって山岳部」の I 隊長とアスリート・Y
君と出かけました。当初予定していたO杉君は、
体調不良のためキャンセルです。
 集合場所は川越町のマックスバリュ。午前1時
に集合して、食料を買い込んで、いざ出陣です。
 中堤・東名・中央道と乗り継ぎ、南アルプス林道
バスの乗り場である仙流荘に着いたのは4時半
少し前。ガラ空きの仮眠室へ転がり込みました
が、寝れたのはY君のみ。車中でも同じ光景でし
た。
ホントよく寝ますね〜Y君(笑)。

▲北沢峠の長衛荘。今度はここに泊まってピークアタック
なんてもいいかもね。
 バスはほぼ定刻どおりに発車して、整備された
林道をゆっくり走ります。途中、真っ白な木曽駒や
雪でシマウマ状態の仙丈の山肌が見えます。
 車内では運転手さんの案内放送もあって、なか
なか親切。ちなみに料金はザック込みで往復260
0円。18リットル以下のザックなら、400円安くな
ります。
 そして1時間弱で北沢峠に到着。ふとトイレの前
にある温度計に目をやると7.5℃。…ということ
は山頂付近は1℃前後。。。
 さすが3000m級は違いますねぇ。とりあえず長
袖シャツ2枚で山頂を目指しました。
 

▲登山口はこんな感じ。やる気満点(?)の I 隊長と、すで
にへばっているY君…なわけないか(笑)。
 登山口に取り付くと、樹林帯の中に整備された
ジグザグのルートが続きます。最初は大きなカー
ブですが、徐々に細かいジグザクに。 先は長い
ので、呼吸を整えながら一歩一歩着実に高度を
稼ぎます。

▲ジグザク道を越えると開放的な雰囲気の樹林帯が広が
ります。やっぱ南アルプスはいいね。
 途中、一旦下ってからの登り返しは頑張りどころ
ですが、原生林の間から見え隠れする山々が「頑
張れ〜」と励ましてくれます。

▲ルートの左手にはピラミタルな北岳(3193m)が見え隠
れします。何とも美しいカタチです。
 特に、この北岳の眺めは勇気付けられます。日
本第2位の標高を誇る名峰が雪をまとった姿は、
ほれぼれするほど。いつか登ってみたいもので
す。

▲大滝ノ頭はちょうど5合目にあたります。あれっ、「大滝
頭」の「大」の字切れてるじゃん…(汗)。
 スタートから1時間40分で大滝ノ頭に到着。
ここから左へ取ると藪沢方面へ下るルートもあり
ますが、積雪が多いため、立ち入り禁止でした。
 そして、この辺りからポツポツと小雨が降り始め
ました。なんとか小雨のまま山頂にたどり着けると
いいんだけど。。。

▲背後には、同じ北沢峠から登れる甲斐駒ヶ岳(2967m)
の荒々しい山容が。
 大滝ノ頭を過ぎ、振り返れば、そこには甲斐駒ヶ
岳がそびえていました。山頂付近が白いのは雪で
はなく、花崗岩の白さです、こっちも登ってみたい
なぁ。…そんなコメントばっかりですね(笑)。

▲森林限界を抜け小休止する二人。表情の違いは、日ご
ろのトレーニング量の違い?(笑)
 森林限界を抜けると待望の小仙丈ヶ岳が見え始
めます。しかし、このあたりから雨はどんどん強く
なり、レインスーツを着用。久しぶりにゴアテックス
の高性能ぶりを実感しました。
 セレブな I 隊長はノースフェイス、ひとり部はモン
ベル、そしてY君は…。
「絶対ゴアがいいぞ〜」 I 隊長談。こりゃ買うしか
ないよY君(笑)。

▲下山してきたパーティーの足元をすかさずチェック。
アイゼンは無し。
 2700mを超えた辺り(?)からは雪原歩きのス
タートです。
 とりあえず3人共アイゼンだけは持ってきました
が、何とかナシでいけそう!

▲終始ハイペースに一貫するY君の雄姿。もう、あなたは
完璧に「山屋」です!
 先行者のステップを確実にトレースしながら、ピ
ークを目指します。
 そう言えば一人だけピッケル持ってきてる人いま
したね〜。自分だけズルイ〜。

▲Y君を追うひとり部と I 隊長。油断するとすぐに離されて
しまいます。写真はY君提供。
 それにしても春先のグサグサの雪はグリップが
効きません。膝への負担が少ないからいい(笑)
…とか、常にプラス志向で急登をこなします。

▲風雨に耐えながら小仙丈ヶ岳(2855m)へ到達。
 北沢峠からジャスト3時間で小仙丈ヶ岳へ到着。
小雨+雪道ありのコースタイムとしては上出来で
す。
 ここからのは3人共、レインスーツのズボンを着
用し、ザックカバーも装着。

▲小仙丈ケ岳から雪の小仙丈カールを望む。青空が出て
たら最高だったのに。。。
 小仙丈ヶ岳は絶好の撮影ポイントです。これなら
一眼レフ+三脚を持ってきても後悔しないでしょう
ね。でも雨でカメラはずぶ濡れ。。。
何とか壊れずに済んだのは奇跡か?
 写真撮影を済ませた後、おにぎりをほおばり、
仙丈ヶ岳へ出発しました。

▲撤退してきた単独行さんと軽く挨拶。I 隊長の真っ赤な
レインスーツとザックカバー…目立ちますねぇ。
 小仙丈ヶ岳を後にして、快適(?)な稜線歩きを
楽しみます。しかし、急激な天候の悪化に先行者
がどんどん途中撤退。。。そんなんでテンションは
下がる一方。「まぁ行ける所まで行こう!」

▲北岳方面はガス模様。こっちもそろそろヤバイな…と思
ったら案の定↓
 小仙丈ヶ岳の先にあるコルから北岳方面を見る
と、すでにガスに覆われ始めています。
「う〜ん、もうちょっと行こっか」

▲みるみるうちにガスの餌食です。
 結局、小仙丈ヶ岳から25分ほど進んだところで
無念の撤退を決断。高度計を見ると2909mを指
していましたが、これは低気圧の影響によるところ
が大きいでしょう。
 帰ってから地形図を見ると、おそらくこの日の最
高到達高度は2864m。まぁ、ヨシとするか。

▲岩場に佇む雷鳥。近くにはメスもいました。
 そう言えば森林限界から小仙丈ヶ岳に向かう途
中、尾根づたいに頭上を急降下する雷鳥に遭遇
しました。泣き声は何だかカエルとアヒルの合い
の子のようでした。
 I 隊長によると飛んでいる雷鳥はなかなか見ら
れないとのこと。ラッキー!

 …と言うことで、仙丈ヶ岳こそあきらめましたが、
I 隊長は近日中に再チャレンジするとか。
 またレポートくださいね〜♪

【おまけ】仙流荘の山菜天ぷらうどん(600円)は
激ウマです。ぜひご賞味あれ。


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